私は猫を2匹飼っておりますが、今回の記事ではタイトルにもあります、
猫に見られる【低カリウム血症】という病気について
筆者の体験談を共有します。
筆者はベンガル猫を2匹室内飼いをしておりますが、1匹がこちらの病気に罹患しました。(2021年11月)
※うちで飼っている猫2匹の基本情報はこちら。今回病気に罹患したのはニーナちゃん6歳(当時)です。
幸いなことに、適切な処置を施したことで数日で回復はいたしましたが、急に猫ちゃんの
「首が上がらなくなる」「首をうなだれる」「元気がなくなる」
といった症状が発生しました。当時、私は結構動揺し、どこか首を打ったのか、寝違え(猫に寝違えがあるのか・・等など)たのかなど、様々な要因を考えました。
そのような場合、こちらの「低カリウム血症」を疑うことも1つの選択肢となります。
また、発症例が少ないため、「首を怪我したのか」等を疑われることも多く、発見に気づきにくいケースもあります。
また、このような
「首が上がらなくなる」「首をうなだれる」「元気がなくなる」
などの症状、症例をネットで検索しても、中々この低カリウム血症がヒットせず、原因不明で病院に駆け込む、また、お医者様も気がつかない場合ももあります。
(うちも3件目のお医者様で初めて低カリウム血症を疑われ、適切な処置ができました。)
原因はその名の通り、カリウム不足から来る病気になりますが、今回は、これらの病気の発覚経緯、及び、どのような治療をしていったか?を体験談をもとにお話しさせていただきます。
このページを訪れた方は、もしかしたら当時の私のようなお気持ちでご覧になっているかもしれない。
少しでも、皆様のお役に立てるよう、情報提供させていただきます。
※免責・注意事項!!
当ブログの記事はあくまで筆者の体験記であり、この体験記を元に必ずしも、完治/克服できるものではございません。また、獣医師免許なども持っておりません故、医学的根拠のある記事ではありません。
ご参照、ご参考いただければ幸いですが、より詳細を聞きたい、等のご意見があれば、下記よりお問い合わせをお願いします。
低カリウム血症とは?
そもそもカリウムはミネラルの一種で、ナトリウムや水分を尿として排出する作用があるため、体内の塩分濃度を調整する役割などを担っております。
一方で、ナトリウムが水分保持の役割を持っているため、どちらかが過剰/不足することで、体内バランスは崩れ、脱水症状や下痢を引き起こしたりします。
また、カリウム不足を起こすと、今回うちのニーナちゃんがなったような
「首が上がらなくなる」「首をうなだれる」
といった、筋肉が上手く作用しない症状が出る場合もあります。
これらの症状=低カリウム血症 という訳ではないですが、今回のニーナちゃんにおいて不思議だったことは
「元気はないが、全く動かないわけではなく、うつむいたまま歩く」
「首自体を痛がる様子はない」
という特徴もありました。
そのため、首の怪我とは考えにくかったです。お医者様にも最初は首の怪我を疑われましたが、上記特徴もあわせて伝えると、怪我である可能性が低い、と仰っていました。
下記、みなとおおほり動物病院様の記事に、低カリウム血症について記載があります。
(※低カリウム血症による、猫の首が上がらない事例についてはこちらの記事、くらいしか該当がありません。)
【筆者の体験記】当時の症状(写真有り)
特徴的な症状としては、
・前日までは走り回って遊んでいたのに、突然、
・前日に定期検診に行っており、問題ないと言われたばかりだったのに、突然、
以下の症状が出ました。
「首が上がらなくなる」「首をうなだれる」「元気がなくなる」
元気がない様子に関しては、他の病気も患っていることも有り、また暑かったりしてたので、そこまで気になる程度ではありませんでしたが、とにかく首が上がりません。
【筆者の体験記】当時のお医者様の所見
3名のお医者様にお聞きしたところ、最後の病院で病名、原因が分かりました。
まずは、かかりつけのお医者様。この症状が出る前日に定期検診を行ったばかりでした。
このかかりつけ医が遠方(車で1時間)であり、また、原因が分からないため、車移動での衝撃を首へ与えない方がいい、ということで、お医者様と電話で診てもらいましたが、心当たり無し。
触診もできない状態ということも有り、近くの動物病院に一旦連れて行くことに。
次に向かった近所のお医者様のところでは、触診もしていただきましたがこれといった原因が分からず。また、その時は夜ということも有り、検査は明日以降に実施したほうがよいとのことで、一旦痛み止めをいただき、帰宅。
翌朝、別のお医者様の方がいいのでは、という完全な勘で、2院目とは別の近所の3院目へ。
そこで、血液検査を実施したところ、カリウムが2.45(mEq/L)という値。
その病院では、3.00(mEq/L)を下回ったら異常値ということでした。
ただ、カリウムが低い=首の症状や筋肉への影響が絶対に出るか、というと分からない、ということでした。
【筆者の体験記】治療方針
2022年6月20日から約2日間通院、1日空けて、通院、3日空けて通院・・・
病院では、カリウム投与を半日かけて実施した、とのことです。(預けていたので、私は見てはおりません。)注射など、急激には投与できないらしく、点滴で少しずつ入れていくことに。
その後、3日目あたりから段々とカリウムの値が正常値範囲内になり、比例するように首も段々と戻ってくるようになりました。
当時、および直近のニーナちゃんのカリウムの数値がこちら。
首も段々上がってきたかな?というように少しずつ回復してきましたので、急に治った感じはしませんでしたが、写真などで比較すると明らかによくなっていることが分かりました。
では、なぜこのカリウムが低い状態になってしまうのか。
食欲がある猫ちゃんがなることは少ないらしいのですが、慢性腎臓病を患っている(ニーナちゃんはステージ2~3)猫ちゃんは低カリウム血症になりやすい、とのことでした。
慢性腎臓病は別の記事で解説をいたしますが、慢性腎臓病により尿量が異常に増え、その際に必要なカリウムも同時に体外に排出されてしまっている可能性が考えられます。
【筆者の体験記】治療後経過
現在、ニーナちゃんはこの症例以降、毎朝晩0.25mlのクエン酸ナトリウムを自宅で投与しております。(においが強烈なため、水に混ぜて、スポイトでニーナちゃんのお口へ投与しております。)
その結果、カリウムの数値も低くなりすぎることもなく、一旦今は落ち着いており、再発もしておりません。
以上となります。
今回は低カリウム血症を取り上げました。アフターケアの記事を現在作成中で、そこでは今回記載した「スポイトでニーナちゃんのお口へ投与」の様子や方法等も紹介しようと思っております。
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